債務整理をすると家族や勤務先にバレるのか
1 借金を家族や勤務先にバレたくないとお考えの方へ
家族に心配をかけたくない、勤務先にバレると会社に居づらくなってしまうのではないか、との思いから、債務整理をすると家族や勤務先にバレるのかを気にされる方が多くいらっしゃいます。
そのような方向けに、債務整理をすると家族や勤務先にバレるのかについて、①任意整理の場合、②個人再生・自己破産の場合、③その他注意すべき場合に分けてご説明します。
2 任意整理の場合
⑴ 家族にバレるか?
任意整理では、各債権者と個別の交渉によって分割払いの和解を目指すことになるのですが、債権者から資料の提出を求められることはほぼありませんので、家族に協力をしてもらう必要もなく、多くの場合家族にバレずに進めることができます。
⑵ 勤務先にバレるか?
また、債権者の中には和解の条件として勤務先の連絡先を教えるよう求めてくるところもありますが、和解した通りの返済をすることができれば勤務先に連絡をしてくることは基本的にはありませんので、勤務先にバレることもありません。
3 個人再生・自己破産の場合
⑴ 家族にバレるか?
個人再生・自己破産は、裁判所を通じて借金の金額を減額・免除してもらう手続きになりますので、裁判所に様々な資料を提出する必要があります。
同居している家族がいる場合、家族の収入、支出等に関する資料の提出を求められますので家族の協力が必要となる場合があります。
参考リンク:裁判所・個人再生手続利用にあたって
参考リンク:裁判所・自己破産申立について
他方、一人暮らしをしている場合であれば、本人のみの収入、支出、財産等に関する資料のみで足りる場合が多いですので、ご家族にバレずに進めることができる可能性があります。
⑵ 勤務先にバレるか?
個人再生・自己破産の場合でも、会社から借り入れがある場合を除いて裁判所等から勤務先に連絡が行くことはありませんので、勤務先にバレずに進めることが可能です。
もっとも、退職金がある方が個人再生・自己破産をする場合、基本的には勤務先に退職金額の支給見込額証明書(仮に今会社を辞めたら退職金がいくら支給されるかを証明する書面)の作成をお願いしなければなりませんので、注意が必要です。
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