生活保護と自己破産について
1 生活保護を受給中は借金の返済はできません
病気などが理由で働けなくなり、生活保護を受給するようになった方の中には、それまでに消費者金融などから借金をしていた方もたくさんいらっしゃいます。
生活保護を受給している間は、借金の返済をすることはできません。
もし借金の返済ができるということになれば、その返済にあてられている分の余裕資金があるものとみなされ、行政から生活保護の必要性がないと判断されてしまうおそれがあります。
2 自己破産手続きを進めることは可能です
他方で、生活保護を受給している場合でも自己破産の手続きをとることで借金の整理をすることは可能です。
そうすることで、再就職するなどして生活保護から脱却しようとした際の、生活再建が進めやすくなります。
3 生活保護の場合の破産費用の支払方法について
なお、生活保護受給者であれば、通常は、法テラスによる民事法律扶助の要件を満たすものと考えられます。
法テラスとは、総合法律支援法という法律に基づいて、設立された公的な法人であり、経済的に苦しい立場に置かれた人に対して、弁護士費用の立替などの支援を行っています。
通常の場合には、弁護士費用の立替払いだけが支援の内容ですが、生活保護受給者の方であれば、法テラスから破産管財費用についても支援が受けられるため、より自己破産の費用を捻出しやすくなります。
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